秋から冬にかけて、ひざ関節の痛みを訴える人が増えます。ひざ関節の痛みは、日本国内においても多くの人が悩んでいる症状です。厚生労働省の調査によると、20歳以上の日本人の約20%がひざ関節の痛みがあるとされています。ひざ関節の痛みは、原因や症状によってさまざまな治療法がありますので、早めに適切な治療を受けることが大切です。ここでは、加齢による変形性膝関節症を解説していきます。
ひざ関節の構造
ひざ関節は、大腿骨と脛骨、膝蓋骨の3つの骨が組み合わさってできています。これらの骨をつなぐのが靭帯、関節包、軟骨です。
- 靭帯は、骨と骨をつなぎ、安定性を保つ役割をしています。
- 関節包は、関節を覆い、潤滑液を分泌して関節の動きを滑らかにする役割をしています。
- 軟骨は、関節の表面を覆い、骨と骨の摩擦を減らす役割をしています。
ひざ関節の痛みの原因
ひざ関節の痛みの原因は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
加齢による変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減って、骨と骨が直接ぶつかり合うようになる病気です。加齢や肥満、遺伝などが原因で発症します。
外傷による損傷
膝関節を捻ったり、打ったりすることで、靭帯や半月板などの軟部組織が損傷することがあります。
膝関節を安定させる靭帯が損傷すると、関節の不安定感や痛みを引き起こします。
膝関節の衝撃を吸収する半月板が損傷すると、痛みや腫れ、歩行障害などの症状が現れます。
炎症性疾患
関節リウマチや痛風などの炎症性疾患によって、膝関節に炎症が起こることがあります。
加齢による変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が弾力性を失い、使いすぎによりすり減ったり、関節が変形したりします。中高年に多くみられ、膝の痛みと水がたまるのが主な症状です。初期症状は、立ち上がりや歩き始めなどの動作の開始時にのみ痛み、休めば痛みがとれます。中期になると、正座や階段の昇降が困難になります。末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。変形性膝関節症の治療は、薬物療法や運動療法などの保存療法からはじめ、効果がない場合は骨切り術や人工関節置換術などの手術療法を行うことが一般的です。変形性膝関節症は完治は難しいですが、痛みを緩和させることは可能です。治療することで、痛みを緩和、もしくは解消させたり、軟骨がすり減っていくスピードを遅らせる効果が期待できます。
※これは情報提供のみを目的としており、医療上のアドバイスや診断を行うものではありません。担当医師に相談することをお勧めします。
変形性膝関節症の予防
変形性膝関節症の予防には、以下のことに気をつけましょう。
- 適度な運動をする
適度な運動によって、筋力や関節の可動域を維持することができます。
- 正しい姿勢で立ち歩く
正しい姿勢で立ち歩くことで、膝関節への負担を軽減することができます。
- 膝を痛めないようにする
激しい運動や無理な運動は、膝を痛めてしまう可能性があります。膝を痛めないように注意しましょう。
- 膝を冷やさないようにする
膝が冷えると血管が収縮し、血液の流れが悪くなり筋肉が緊張して関節痛が起こりやすくなります。(炎症があって腫れている場合は、冷やします。)
具体的には、以下のことに気をつけましょう。
- 運動療法
ウォーキングや水泳などの、膝に負担の少ない運動をしましょう。また、大腿四頭筋などの筋力を鍛える運動も効果的です。
- 姿勢改善
背筋を伸ばして、正しい姿勢を保つようにしましょう。
- 膝の保護
長時間歩いたり、膝に負担のかかる運動をするときは、膝サポーターやテーピングなどで膝を保護しましょう。
お勧めの医薬品や健康食品
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コンドロイチン硫酸は、関節でクッションの役割をしている軟骨の構成成分のひとつ。軟骨に弾力性と保水性を与える役割を持ち、関節への衝撃をやわらげます。
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MSM(メチルスルフォニルメタン)は、皮膚・髪・爪を構成する元素の中で4番目に多い硫黄を含みます。 健康的な皮膚や髪、爪の維持に欠かせない成分です。 関節痛の緩和、アレルギー症状の軽減などの効果も期待できます。